戦略その5: 行政法について
今日は行政書士の名前からすると一番密接に繋がっているような気がする行政法についてです。
行政法を一言で言うと、覚えてしまえば解ける問題が多いです。民法はその知識を使って考えることが多いのですが、行政法はそれほどそういう側面はありません。なのでやればできると思ってやることが大事だと思います。
さて、行政法の体系は、以下のようになっています。
このそれぞれに細かな内容があり、それぞれ出題されます。
なので理想を言えば、このすべてに力を掛けるべきですが、足きりの180点をクリアして合格するという観点からは、エネルギーの無駄遣いになります。なので何を切り落とすかを考えないといけませんが、私は「地方自治法」をあげます。
なぜでしょうか?
すでに勉強されている方は分かるかと思いますが、地方自治法は細かいし、覚えることが多く、それなりに範囲も広いです。ですが反面、配点が高いとは言えません。また行政と名のつく分野との関係も薄く、相互に関連づけて記憶しづらいというか、独立した分野のような感じがあります。総じて、コストがかかる割にベネフィットが少ない、そういう印象があります。
もちろんこれは個人の印象ですので、違う意見もあると思いますが、実際に私はあまり地方自治法は勉強しませんでした。
一方でこれは簡単なのでやっておいた方がいいというのは、国家賠償・損失補償の分野です。範囲が狭い割に必ずといっていいほど出題されるようです。もちろん配点は高くはないのですが、少ない労力で確保できる部分だと思います。ただし重要な分野というわけではありません。力を掛けるべきというわけでもなく、ここは楽ちんなところなのでやっておこうという感じです。
また、行政法総論は内容は難しくありませんが、行政法全体に関わるので最初の頃にやっておいた方が無難です。
以上をまとめると、「行政法総論をまず最初に勉強し、そこから行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法の三つをさらう。国家賠償・損失補償は順番はどこでもいいので、やっておく。地方自治法は、余裕があればやる」と、こんな感じです。
大切なのは、行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法の三分野は外せないということです。ここがコアとなるところだからです。言ってみれば敵のボス本体。また、それぞれに勉強していきますが、一つのものとみなして当たった方がいいと思います。総論と国家賠償・損失補償をさらっとやりつつ、この本体にエネルギーを割きましょう。そうしてかなり自信がついたら地方自治やその他の法律分野にも時間を割くといいと思います。