法律知識ゼロから一ヶ月半で行政書士試験に合格した行政書士のブログ

法律知識ゼロから一月半で受かった経験を元に、戦略や戦術、勉強方法や教材の情報を提供します。http://home.usaneco.net/

行政書士試験の家庭教師の結果および合格への戦略と戦術について

こんばんは。ご無沙汰しております。うさねこ法務です。

行政書士試験を受けられた皆様、結果はいかがでしたでしょうか?

 

うさねこ法務は今回の試験を受けた生徒さんの家庭教師をやらせていただきました。(家庭教師とはいっても、事務所に来ていただいている方ばかりなのですが…)。

その中で、以下のような生徒さんがおりました。

  • 大病を患い、まともに勉強できなかった方
  • お仕事が忙しすぎてまともに勉強時間が取れず、試験も受けられなかった方
  • 勉強の仕方に迷って中断し、直前に来られて、そこからはかなり頑張りいいところまで行きましたが、やはり時間が足りなかった方

こうした結果から感じたことの第一は、学生ではない人が試験を受けること自体、かなり困難なものだということです。

 

社会人ともなればたいていは仕事をされており、その状況次第では勉強どころではなくなってしまいますし、そうなれば合格も遠のきます。

二十歳を過ぎ、年齢が上がっていけばそれだけ病気にかかる確率も上がり、ご自身の意志とは無関係に、闘病生活に入らざるを得ないこともあります。

ですから、勉強できる環境を作れるかどうかは運が大きく作用しますし、それを維持できるかどうかは試験の結果を左右します。単なる能力や努力だけで資格取得の是非が決まるわけではないのです。

さらに、独学で勉強するのは非常に大変なもので迷子になったように感じ、意欲を失う方もいらっしゃいます。そのような場合は、うさねこ法務のような家庭教師を利用したり、専門学校に通われたりするのが一番と思いますが、費用や状況の問題も当然あるでしょう。

 

このように勉強の外枠についても考えさせられたのですが、指導させていただく中で、もっとも気になった点といえば、以下のことです。

「どのように勉強を進めていけばいいかが分からない。」

これは何も、上にあげた個別のケースだけではなく、すべての生徒さんに大なり小なり感じさせられたことでした。少し硬い言葉で言うと、合格するための戦略と戦術を立てるのが苦手ということです。

 

「戦略とはなにか」を具体的に書けば、「合格するに足るだけの点数を得るための、記憶を作り上げるための計画」といえます。

 

当ブログでも書きましたが、特に短期決戦では、選択と集中をはっきりさせなければなりません。何を勉強し、何を捨てるか、それもギリギリのところまで捨てて集中する、といったことが重要になります。これには賭けの側面が出てきます。時間がなければないほど、強く出ます。

またこのときの集中の意味は具体的には「記憶し、問題を解けるように勉強する」ことです。この勉強の仕方を戦術とすると、この戦術自体がかなり重要になります。

 

もう少し言うと、生徒さん方はみなさん、書かれている内容が分からないわけではないのです。例えば危険負担とは何かについて書かれた文章を読んだとき、その意味はたいてい分かるのです。例えば数学の勉強では、いくら説明されても分からなかったという経験があったと思いますが、行政書士試験ではそんなことはほとんどないと思います。債権や物権には少し分かりにくいところがあるかもしれませんが、数学や理科のように、どうしても分からないという箇所はごくわずかのはずです。

とすると、足りないのは意味とその関係の記憶です。

例えば債権という言葉、物上保証人という言葉、連帯債務という言葉、所有権という言葉、占有という言葉、これらすべてに指し示す意味があり、相互に深く関わっています。その相互関係を理解し、記憶することが合格の基礎になります。この基礎の上に問題への慣れを作っていきます。

 

これは長期的に準備できる場合についてだけではありません。短期決戦であっても領域を取捨選択するだけで、やることはほぼ同じです(時間次第でわずかに変化しますが…)。長期戦では試験範囲の100%近くをカバーできるように勉強し、短期決戦であれば足切りラインの60%に届くようにカバーすることを目指すだけのことです。

 

話を戻すと、生徒さんたちは書かれていることが理解できないのではなくて、概念相互の関係についての地図、記憶を作るためのやり方がよく分かっていないのだと感じたのです。これは何というか、試験の内容そのものの理解ではなく、そのメタ的なところについての知識です。

この点、私は大学院で研究などをやっていた関係で、かなり遠くから見ることから入りました。時間がないのは分かっていたので、選択と集中はしっかりと決めましたし、それぞれの記憶を作り上げるための戦術も、かなり意識しました。

また、学部時代には認知心理学の中でも記憶形成の領域を勉強していたので、基礎的なものではありますが、記憶がどうやって作られるかということ自体についての知識があり、それを自分に応用してました。

つまり私はメタ的なところについての知識がはっきりとあったわけです。そしてそれが生徒さんたちには足りないのだなと思ったのです。 

(もちろん私が1.5ヶ月という超短期間で合格できたのは、勉強開始時点では無職で健康で勉強以外やることもなかったという最高の環境だったという、試験に対しての運がとても良かったのが第一の理由です。そして今述べた戦略や戦術に関するスキルそのものが一般に比べれば高かったことが第二の理由でしょう。)

 

と、長くなりましたが、このように考えて、私が家庭教師としてサポートできるのは、この戦術と戦略についてなのだと思いを新たにしました。

もちろん、実務経験を踏まえて、勉強内容そのものについても具体的な事例を交えての説明ができることも、私の特徴だと思っています。

 

というわけで、このような教師を欲している方がいらっしゃったら、是非ご連絡下さい(home あっと usaneco.net)。勉強開始の時期や生徒さんそれぞれの環境、性格に鑑み、個々人にしっかりとふぃっとさせるように戦略と戦術をカスタマイズし、それらの評価や見直しを一緒に行い、長い試験勉強の伴走者として最後まで、そして合格という結果を手にできるように、おつきあいさせていただきます。

 

うさねこ法務